Interview: 今年の卒業生 (2022年度)
- TOYO社心コミュ管理者
- 2023年3月23日
- 読了時間: 5分
更新日:2023年3月24日
本日(3月23日),東洋大学の卒業式が行われます。ご卒業される皆さん,おめでとうございます。
社会心理学科を卒業する144名の中から,在学中に活躍され,縦会(2022年度第1回・第2回)にもスピーカーとして登壇した遠藤悠太さん・香川優真さんに,Q&A形式でコメントをいただきました。
お祝いの気持ちを込めて掲載します。
遠藤悠太さん

東洋大学の社会心理学科で学んで良かったと思うことは?
情報を俯瞰的に扱う能力を身につけることが出来たと実感しています。心理学はある事象を客観的に観察し、科学的根拠を用いてその特徴を分析する学問であると思います。それにより、偏見や思い込みに左右されずに物事を見極められるようになりました。結果をもたらした根本的な原因は何であるのか、あるデータの獲得方法や真に現わしていることは何であるのか、など情報が氾濫する今日の社会を生き抜く上で重宝する能力であると思います。心理学は一見、社会に出た際の活用方法があまり無いように思われますが(特に就職活動において)、実は人生のいかなる場面においても活用できる自らの大きな糧になってくれるのではないでしょうか。
学部4年間のあいだに力を入れていたことは?
4年間継続して力を入れたのは英語学習です。心理学の古典研究および参考文献の多くが英語で共有されていること、英語を会得することで自分の仕事の対象を大きく広げることが出来ることを理由に取り組みました。1年次は特にTOEICの点数を上げるために新聞や映画、ゲームなどを通じて英語に触れ、入学時の430点から800点まで上げることが出来ました。2年次以降は大学のWriting&Speaking講座の受講やランゲージエクスチェンジのアプリを取り入れ、活きた英語に触れるよう心掛けました。英語以外の取り組みでは、2,3年次は大学のボランティア支援室と協力し、東洋大生が過去の震災やこれからの防災について学ぶ「南三陸ツアー」を運営していました。また、4年次はNPO法人エンカレッジに所属し、3年生の就活支援及び支援のための組織運営に取り組んでいました。
卒業後はどのようなことをされますか?
国立大学法人の事務職員(総合職)として大学運営に従事します。最初の配属は医学部付属病院の人事部給与担当になりましたが、大学職員は3~5年周期でジョブローテーションを経験します。ですから、大学の経営部分を担う「法人部門」と教育提供の部分を担う「教学部門」、外部機関への「出向」など、様々な職務に携わる予定です。
社会心理学科の後輩たちへメッセージをお願いします
自らの人生にこだわりをもってほしいです。「総理大臣になって日本の将来を前向きにする」といった大きなものでも「毎朝の挨拶を忘れない」といった些細なものでも結構です。そういったこだわりはやがて自分らしさとなり、何事にも自信をもって楽しみながら取り組めるようになります。そして、そういった自分らしさはやがて人生を歩む上での指針となり、正解のない不安定で難しい環境下でも、自らのやるべきことを示してくれると思います。
香川優真さん

東洋大学の社会心理学科で学んでよかったと思うことは?
今、振り返ると心理学や統計学、調査・実験の仕方などを幅広く学びました。どれが一番良かったかと言われると決めることはできないですね。ただ、とある心理学の講義において、先生が「授業でやっている内容は目次みたいなものだ」と述べていたのを覚えています。私は、講義で関心を持った概念を調べて、最終的に「多元的自己」、「甘え」、「居場所」などの興味深い概念に出会いました。これを知ったからと言って、すぐに役立つことはありませんが、人を理解するためのヒントにはなったように感じます。
学部4年間のあいだに力を入れていたことは?
バイトやボランティア、勉強です(笑)。こう言えたら良いんでしょうが、友人と遊んでいることの方が多かったと思います。最近は、スキーに行ったり、ゲーセン巡りをしていましたね。遊びの中で、今までやってこなかったことを体験して、自分の得意なことや苦手なことに気づいたり、友人と話すことで考え方の幅が広がったように思います。遊びには、学びがある訳ですね。
ドラゴンクエストをご存じでしょうか?日本を代表するRPGですが、それぞれのキャラに役職があり、その中に「遊び人」がいます。最初は、遊んでいるだけで何の役にも立たないです。しかし、レベル20になると賢者になれるんですね。攻撃魔法と回復が両方できる最強職です。つまり、長い目で見れば、遊びも何かしらの形で役に立つことがあるかも知れませんね。
卒業後はどのようなことをされますか?
まだ明確にはなっていませんが、大学院に行って公認心理師の資格を取ろうと考えています。その後、研究への意欲があれば「甘え」や「居場所」などの概念について研究する研究職に就くのも悪くないのではないかと考えています。正直、まだまだ分らないです。
社会心理学科の後輩たちへのメッセージをお願いします。
個人的には、沢山遊んで欲しいですね。やはり、心理学の本を読むだけでは腑に落ちないことも多いです。遊びの中で、人間心理を理解していくのも良いと思います。また、その中で、自分のできることの範囲(キャパシティ)を自覚できるようになっていけばなお良いと思います。長いようで短い4年間の大学生活が、懐かしい思い出になることを心より願っています。頑張ってね!!
遠藤さん・香川さん,すてきなコメントをありがとうございました!
そして改めまして,卒業される皆さん,おめでとうございます。
Comentários