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海外研修プログラム(2022年度)

「社会心理学の視点から学ぶ海外研修プログラム(2022年度実施)」に同行された福田晶子先生による,ライブ感あふれる報告をご紹介いたします。

2023年2月21日~3月4日の10泊12日で,「社会心理学の視点から学ぶ海外研修プログラム(以下,シアトル研修)」がアメリカ・シアトルで行われ,11名の学生が参加しました。

シアトルの産業,司法,教育,医療,文化,といった様々な観点から心理学の学びを深めていったその様子をご紹介します!

「AIの首都」と呼ばれるシアトルは,世界的に有名なStarbucks coffee発祥の地であるだけでなく,AmazonやMicrosoftの本社を有するなど,様々なベンチャー企業やハイテク産業が隆盛している街です。今回訪問させていただいたImpinjとTableau Softwareでは,最先端技術を用いた商品や,開放的な職場環境,柔軟な働き方などについて知ることができ,学生にとっては目新しさの連続だったようです。


[写真1]日本では見たことのない製品のお話に,熱心に耳を傾けています。


また,アメリカでは,警察署を有する大学が多く,ワシントン大学ポリスデパートメントもその一つです。署内だけでなく警察車両から拘置所まで見学し,なんと指紋採取などのジョブシャドーにも挑戦しました。警察官や犯罪分析官の講義からは治安の維持や防犯教育について学ぶことができました。アメリカの警察の役割,犯罪状況,刑事事件の手続きの流れなどを体験的に学びつつも,ポリスアクションドラマで見るような機材や設備を目の当たりにした学生たちからは歓声が上がる場面もありました。



[写真2]指紋採取に挑戦させていただく様子です。真剣に取り組んでいますね。



[写真3]警察犬とふれあう機会もあり,学生のテンションは最高潮でした。



裁判所を見学した際は,薬物患者の裁判を傍聴することとなりました。通訳一切なしで,リアルな裁判を目の当たりにした学生は,日本の司法制度からイメージしていた裁判と異なる展開に,大きな衝撃を受けているようでした。特に,薬物患者が定期的に裁判を受け,順調に回復している(=薬物の再使用がない)ことが認められると,ルーレットを回しクーポンがゲットできるシステムを見た学生たちからは,驚きの声が聞こえました。

別日には陪審員経験者による講義を通して,アメリカの裁判制度について学びました。実際の裁判ケースを用いた陪審員のロールプレイを通して,アメリカの司法制度だけでなく,現実的な問題点や葛藤を肌で感じる機会となったようです。


[写真4]検察・弁護人に扮して,陪審員を選出する際に「この市民は陪審員としてふさわしいか」を考えるアクティビティをしています。楽しみながら学ぶ様子が伝わってきます。


他にも,シアトルのインターナショナルスクールに訪問し,英語や日本語のクラスに参加したり,児童刑務所や少年院内にある学校にも訪れ,施設を見学したりしました。教育や医療,臨床などの専門家の方々の講義を受けることもでき,個人の体験談や実際にあった事例を学び,学生からはたくさんの質問が飛び交いました。参加した学生からは,少年犯罪や依存症などの諸問題に対するさまざまな偏見や思い込みが払しょくされたとの感想もありました。このような経験を通して,子供の教育の重要性,またそれを支える政府や民間の役割を知ることができたのではないでしょうか。

学生には,事前研修の成果として,現場で働く方々に向けてチームごとに英語でプレゼンテーションをするという課題がありました。ポリスデパートメント,薬物裁判所,児童刑務所,高校,少年院内の学校にて,日本やアメリカの制度の特徴や手続きの違いについて,堂々と発表していました。発表前は緊張の面持ちも見られましたが,第一線で活躍する現地の方々からも「Great!」とコメントをもらっており,安堵の笑みがこぼれていました。



[写真5]プレゼンテーションの様子。


10日間の滞在中は,コーディネータの方や,通訳者さん,ガイドさんが引率・サポートしてくださり,参加した学生は,市街地観光やシアトルの文化・交通事情にもかなり詳しくなったようです。充実感と達成感に満ち溢れており,新鮮な刺激をたくさん受けて帰国しました。

シアトル研修は,1年生から応募可能で,「国際文化事情F」として履修します。TOEICの点数によって奨学金を受けることも可能なプログラムです(詳しくは国際課HP)。


今年度のシアトル研修も春期休暇に開催される予定です。興味のある方は,事前説明会が秋学期に開催されるので,ぜひご参加ください!







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